FT™︎(FINE TUNING®)技術を適用したプロダクトの企画を担当しているMARUです。
夕方になると、こめかみの奥や後頭部が重くなる。パソコンを閉じたあとも、その重さが残る。目の疲れが頭痛につながることがあります。
この記事では、目の使い方が頭の痛みにつながる原因を整理して、痛むときに確認する場所をご紹介します。
目の疲れで頭痛が起きる仕組み

目の中には、ピントを合わせている筋肉(毛様体筋(もうようたいきん))があります。遠くを見ているときはゆるみ、近くを見るあいだは縮み続けます。
スマートフォンを30センチの距離で見ているとき、毛様体筋は最も強く縮んだ状態です。その状態のまま1時間、2時間と続きます。腕を曲げたまま何時間も保っていれば張ってくるのと同じで、縮み続けた筋肉には疲労が残ります。
近くを見るときに動いているのは、ピントを合わせる筋肉だけではありません。近い一点を両目でとらえるために、左右の眼球を内側へ寄せる動き(輻輳(ふくそう))も同時に続いています。眼球を動かす筋肉も、その間ずっと働いています。
ここから先が、頭痛につながる部分です。
目のまわりの感覚は、三叉神経(さんさしんけい)という神経が担当しています。この神経は目だけを受け持っているわけではありません。額、こめかみ、上まぶた、鼻の付け根の感覚も、同じ神経がまとめて担当しています。
目の奥とこめかみは、同じ神経が感覚を担当しています。
目のまわりで起きた疲労や緊張が、こめかみや額の痛みとして感じられるのは、この配線のためです。目が痛いのか頭が痛いのか自分でも判別がつかなくなるのは、感覚の担当が分かれていないからです。
眼精疲労という言葉は、目の症状だけでなく、頭痛や肩こりのような全身の症状まで出ている状態を指します。疲れ目との線引きは眼精疲労の対策とは?疲れ目との違いと原因別の見直し方にまとめています。
こめかみと後頭部では原因が違う

同じ「目が疲れて頭が痛い」でも、痛む場所によってたどる経路が変わります。
こめかみ、目の奥、額が痛むときは、目の使い方が関係しています。近くを見続けた時間と、画面までの距離です。
後頭部や首のつけ根が重いときは、首の筋肉が関係しています。
後頭部から頭のうしろへ伸びている神経(大後頭神経)を刺激した研究では、痛みが後頭部にとどまらず、目のまわりやこめかみへ広がることが確認されています(※2)。首から来た刺激が、頭のなかで三叉神経の通り道と合流するためです。
首から来た痛みが、目の痛みとして感じられます。
画面に顔を近づけると、首は前に出ます。前に出た頭を支えるために、首のうしろと肩の筋肉は張り続けます。そこから後頭部の重さが出て、目の奥の痛みとしても感じられる。「目が疲れたせいだ」と思っていた痛みの出どころが、首だったということが起こります。
首と肩の側から見た仕組みは肩こりの原因とは?姿勢と首環境の関係を解説にまとめています。
度の合わないメガネと頭痛

見えにくい状態で画面や書類を見続けると、毛様体筋は不足を補おうとして余計に縮みます。ピントが合う位置を探し続けることになるためです。
10歳から15歳の子どもを対象にした研究があります。頭痛や体の痛みを訴えている20人と、痛みのない20人を比べたところ、痛みを訴えている側では75%(20人中15人)に新しいメガネが必要と判断されました。痛みのない側では40%(20人中8人)です(※1)。
この研究では、新しいメガネが必要と判断された背景として、視力の低下だけでなく、左右の目で見たものをひとつにまとめる働き(両眼視機能)の低下とも関連が見られました(※1)。見えにくさは、視力表の数字だけで決まりません。
この研究の対象は子どもです。ただし、見えにくさを補い続ける状態が痛みと重なって現れる点は、大人でも変わりません。
見えにくさを補い続けている状態は、目だけで終わりません。
大人の視力は少しずつ変わります。3年前に作ったメガネをそのままかけているなら、今の目に合っているか確認する必要があります。
頭痛が毎日のように続く、痛み方がこれまでと変わった、吐き気やものの見え方の変化を伴う。こうした場合は、環境を変える前に眼科で目の状態を確認してください。
目が起点の頭痛を減らす環境

目の使い方の側から調整できる場所を、3つに分けて整理します。
画面との距離と休憩
厚生労働省の情報機器作業のガイドラインでは、ディスプレイを眼から40センチ以上離すこと、1時間を1サイクルとして作業の間に10分から15分の休止を入れること、サイクルの中でも1回か2回の小休止を取ることが示されています(※3)。
ノートパソコンを机に直接置くと、40センチはまず足りません。台を挟んで画面を上げ、体との距離を作ります。
休憩は、時間を決めて席を立つほうが続きます。意識で覚えておこうとすると、集中している日ほど忘れてしまうので、タイマーなどをセットして時間を区切りましょう。
画面と部屋の明るさの差
厚生労働省のガイドラインでは、室内の明暗の差が著しくない照明にすること、机の上の照度は300ルクス以上を目安にすること、ディスプレイと書類を交互に見る作業では明るさが著しく異ならないようにすることが示されています(※3)。
暗い部屋で画面だけが光っている状態では、視線が画面と手元を行き来するたびに、目は明るさへ合わせ直すことになります。
画面に照明や窓の光が映り込んでいるときは、ディスプレイの位置と角度を変えます。太陽光が差し込む時間帯は、窓にブラインドを下ろします。
首の角度
同じガイドラインでは、ディスプレイの画面の上端を眼の高さまでにすることが示されています(※3)。画面の上端が目の高さかそれより下にあると、首は前に倒れにくくなります。ノートパソコンを見下ろす姿勢では、頭の重さが首のうしろの筋肉にかかり続けます。
スマートフォンは、手を上げて目の高さへ近づけます。下を向いて見る時間が長いほど、後頭部の重さは出やすくなります。
その日のうちにできる対処は目の疲れを取る方法|デスクワークの合間にできる5つの習慣にまとめています。
かけているメガネを見直す

目が起点の頭痛には、近くを見続ける時間、首の角度、見えにくさという3つの要素が重なっています。メガネが関われるのは、そのうち見え方とかけ心地です。
合っていないメガネは、かけている時間のあいだずっと負担が続きます。1日8時間かけていれば、8時間そのままです。
だから、レンズの数字と同じくらい、フレームが顔に合っているかが重要になります。
FT-MARKETで扱っているアイウェアは、1日かけ続けられることを考えて設計されています。
TUNING GLASS(チューニンググラス)

メガネの名産地・福井県鯖江で仕上げたフレームです。形はBOSTON、SQUARE、WELLINGTONの3種類、カラーはBLACKとDEMIの2色。
レンズはブルーライトカット率30%以下、可視光線透過率89%。日中そのままかけていられる色味です。
さらに、TUNING GLASS(チューニンググラス)には、アイウェア専用に設計した独自のチューニングパラメータで、FINE TUNING®技術を適用しています。
商品を見るMEGLASSとの共同開発の経緯は、見える世界を、チューニング。TUNING GLASS(チューニンググラス)、新発売にまとめています。
まとめ
目のまわりとこめかみの感覚は、三叉神経がまとめて担当しています。目の疲れがこめかみの痛みとして出てくるのは、神経が関係しているためです。
後頭部が重いときは、経路が変わります。首の筋肉から出た刺激が、目のまわりの痛みとして感じられます。
確認するのは3つです。画面との距離が40センチ以上あるか。画面を見下ろす角度になっていないか。かけているメガネが今の目に合っているか。
頭痛が続くとき、痛み方が変わったときは、眼科で相談してください。
参考文献
- ※1 Thorud HS, Aurjord R, Falkenberg HK. "Headache and musculoskeletal pain in school children are associated with uncorrected vision problems and need for glasses: a case-control study." Scientific Reports. 2021;11:2093.[DOI]
- ※2 Piovesan EJ, Kowacs PA, Tatsui CE, Lange MC, Ribas LC, Werneck LC. "Referred pain after painful stimulation of the greater occipital nerve in humans: evidence of convergence of cervical afferences on trigeminal nuclei." Cephalalgia. 2001;21(2):107-109.[DOI]
- ※3 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」令和元年7月12日 基発0712第3号(令和3年12月1日一部改正)[厚生労働省]


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